失敗は自分にとって「悪」でした。何事も失敗しないようにしてきたからです。
失敗しないように慎重にことを進めようとするあまり、結局行動しないなんてことが良くありました。
【失敗の科学】を読んで失敗の重要さに気が付きました。失敗が人を成長させる。失敗は自分の力を伸ばすのに欠かせないものなのです。
失敗から学ばない組織代表
失敗の科学では失敗から学ばない組織代表として、医療業界をあげています。
医療ミスが起こっても失敗を認めず、『最善をつくしました』の一言で終わりにしてしまう。
このような言い逃れを繰り返すようでは何も変わりません。またミスを繰り返すだけだと。
大事なのは、失敗を認め、失敗に誠実に向き合い、改善していくことなのです。
失敗から学ぶ組織代表
反対に失敗から学ぶ組織代表は航空業界としています。
『ハドソン川の奇跡』を知っていますか?
飛行機のエンジンに鳥が吸い込まれてエンジンか壊れてしまい飛行困難になってしまいました。サレンバーガー機長は飛行機をハドソン川に着水させ、死者を1人も出さなかったため、一躍全米のヒーローとなりました。
機長の優れた判断も素晴らしいですが、航空業界の数多くの失敗があったからこそ成功が生まれたと解説されています。
飛行機事故が起こると徹底的に原因究明、そして再発防止が行われます。過去の多くの犠牲者を出した失敗があり、失敗に学び成長してきたからこそ、ハドソン川の軌跡では全員無事に緊急事態を乗り越えられたのです。
ブラックボックス思考
翻訳される前のタイトルは【Black Box Thinking】です。飛行機の事故原因調査にはブラックボックスと呼ばれている、フライトデータ、コックピットのボイスレコーダーが記録されている装置を頼りにします。
著者は航空業界がブラックボックスのデータと向き合い、原因を特定、改善して安全な飛行ができるようにするプロセスのように、『私たちも失敗から学ぼうよ』とタイトルに想いを込めたのでしょう。
航空業界がどのように原因を突き止め、再発を防ぐための改善を行なっているかをもっと知りたいなら、【メーデー!航空機事故の真実と真相】がすごく面白いです。
ただし現在は日本のVODでは配信されておらず、スカパー! でのみ視聴可能です。
他人の失敗から学ぶ
失敗から学ぶことが大事なのはわかりましたが、今から盛大に失敗することは出来ませんよね。だからこそ他人の失敗から学ぶべきなのです。
アメリカ第32代大統領夫人 エレノア・ルーズベルトの言葉を引用します。
人の失敗から学びましょう。自分で全部経験するには、人生は短すぎます。
【失敗の科学】には多くの人の失敗事例がのっています。多種多様な失敗をしり、そこから学ぶことで自分の人生に活かしていきましょう。
参考書籍
失敗の科学
僕のように失敗しないように生きている人、失敗しないように慎重に仕事している人にぜひ読んでほしい一冊です。
失敗は『自分の力を伸ばすのに欠かせないもの』なのです。