【苦しかったときの話をしようか】を読みました。
USJをV字回復させたことで有名になった森岡毅さんが、我が子に向けキャリア判断に迷ったときに役立つ「虎の巻」として書かれた本です。
この本を一言で言うなら、『自分を知り、強みを活かし、資本主義と戦う方法』を教えてくれる本です。
特に自分を知る方法が簡単かつ的確に自己分析ができ感動したんです。
自己分析、強み診断は好きで色々試したんですけど今までとは全く違うアプローチなんですよ。
自分の強みを知りたい、自分に合った仕事を知りたい、自分をもっと深く理解したい人はぜひ試してみてください。
自分に合った職業は動詞に隠れている
強みは必ず好きなことの中に隠れています。なので、まずは好きなことを書き出してみよう。
ポイントは『動詞』で書き出すことです。
『サッカーが好き』は動詞が入っていないのでダメ
『サッカーの作戦を考えるのが好き』は、【作戦を考える】が動詞になります。
他には、
『サッカーについて仲間と話すのが好き』
『サッカーの試合でキャプテンとして指示を出すのが好き』
ポストイットを準備してどんどん書いてみよう。
重複は気にしなくて良いらしいです。
TCLで分類してみる
次のステップは、書き出したポストイットを仕分けして自分の強みを整理します。
3つに分類します。
- Thinking
- Communication
- Leadership
Thinking
考えること、分析すること、知ることなど、頭を使うことが好き
Communication
人と会うこと、話すこと、繋がることなど、人とのコミュニケーションが好き
Leadership
達成すること、挑戦すること、仕切ることなど、リーダーとしての役割が好き
どうでしょうか?
偏りましたか?均等ですか?
好きな動詞がいっぱい集まっているところが自分の強みなのです。
自分のT:L:Cの比率は7:2:1くらいで、圧倒的にTが多かったです。
会社と結婚するな、職能と結婚せよ
自分の強みがわかったらあとは自分の能力を活かせる職業に就くだけです。
TCLそれぞれに向いた仕事を簡単に紹介します。
Tの人に向いている職能
知的好奇心をガソリンにして考える力を磨き、より大きな成果を出す、その好循環でキャリアを作っていく仕事
Cの人に向いている職能
強い対人コミュニケーションを武器に使い、人と人を繋げることで新たな価値を生み出していく仕事
Lの人に向いている職能
高い目的意識で自分が起点となって周囲を動かし、組織に高いパフォーマンスを発揮させる能力を武器にキャリアを切り開いていく仕事
自分はTの人で、接客の仕事をしたことがありますが、2年で辞めてしまいました。
今思えばCの人じゃないのに、Cの職能を要求される仕事だったからうまくいかなかったわけです。
現在は頭を使って仕事を考える、Tの仕事に就いているため、自分の強みを日々活かせていると感じます。
過去の自分のように、苦手な職能を求められる仕事をしていては幸せにはなりません。
自分の能力を活かせる仕事に就けば、大凶は避けられる。
吉、中吉、小吉を大吉に出来るかは自分の努力次第ってわけです。
自分を知り、強みを活かし、資本主義と戦う
いくら会社に惚れ込んで結婚したくても、会社はどうしても君とは結婚できない。
リストラ、倒産、買収の可能性を忘れてはいけない。
スキル(職能)こそが、相対的に最も持続可能な個人財産。
お金は盗まれる。しかし、頭の中に蓄積されていく能力だけは常に共にある。
自分の強みを徹底的に磨き、それを活かせる仕事に就くことが大事だということです。
日本の教育は平均的な人を育てるなんて言われることがありますが、普通の人ではこれからの時代には必要とされなくなるかもしれません。
そのために自分の好きなこと、得意なことを徹底的に磨き『動詞』を増やす努力をしていきましょう。
自分だけでなく、子育てにも『動詞』を意識していきたいと感じる一冊でした。