『非才』という本を読みました。
才能が過大評価されている
成功の鍵を握るのは才能ではなく練習、努力なのだ
という著者の主張のもと、ゴルフ、野球、テニスといった「一流スポーツ選手の活躍は才能なのか?」を調べた話がたくさん出てきます。
当然答えは「NO」。形は違えど、成功の影には才能ではなく、必ず『努力』があるのです。
もし、自分や子どもに『才能がない』という言葉を使った経験があれば考え直すきっかけになって欲しい。
私はこの本を読んで、自分にも子供にも『才能がない』は絶対使わないと心に決めました。
才能ではなく努力がすべて
なかでも私が驚いたのはマラソン選手の話。
なぜケニア人はマラソンが強いのか?調べた研究の話です。
前回大会の東京オリンピックでは金メダルはケニアの選手でした。前々回のリオでも金メダルはケニアの選手です。
さらに世界記録を更新しているのもケニア人多数続いています。
この現実からケニア人はマラソンに有利な遺伝子を持っているに違いない、そう思えてしまいます。
しかしながら、もちろん答えは『NO』。
最高の結果を残すケニア選手たちは皆、学校に通うためにすさまじい距離を走っていたのです。なんと、1日20キロメートル以上!
仮に時速15kmで走ると、1日に80分走ることになります。それを週5日続けると、週7時間走ることになり、年間にすると250時間!
そして、16歳の誕生日までに3000時間を走ることになるのです!
しかも、3000メートル級の酸素の薄い高地で走り続けるのです!!!!!
これは、デフォルトで高地訓練をしているようなもの。自然と心肺機能は強化され、酸素を運ぶ赤血球の増加するため、当然持久性アップするわけです。
その証拠に最大酸素消費量(酸素を取り込みエネルギーに変える能力)は他の人に比べて30%も高いそうです。
まとめると、ケニア出身のマラソン選手がすごいのは遺伝子ではなく、子供の頃から何千時間もの走り込みをしているから、ということだったのです。
その他にも要因はあるにせよ、予想外の話でした。マラソンのケニア選手の例を取り上げましたが、他のスポーツや、違う業界でも起きている事実です。
才能がないを言い訳にしない
「才能がない」という言葉に逃げることは、子供たちにとって非常に危険な行為です。
子どもが何かを達成することを諦め、努力することを放棄してしまう可能性があるからです。
親である私たちは子供たちに、すべての人が努力や練習を通じて成功できるというメッセージを送らなければなりません。
子どもは「才能がない」というメッセージを受け取ると、自分に自信を持てなくなります。
その結果、練習から遠ざかり、挑戦することを諦め、成長の機会を逃してしまうことになるでしょう。
そのためには親の声の掛け方がとても大事です。
特に壁にぶつかった時どんな言葉をかけるかで、乗り越えられるか、あきらめてしまうか、が決まるくらい重要。
親も子供も、才能という言葉に逃げることなく、自分自身を成長させるために必要な、努力をすることが重要だということを忘れてはなりません。
誰にでも可能性はある
何度も言いますが『才能は必要ない』のです。
だから、誰にでもある程度出来るようになる可能性はあります。
「自分には才能がない」と何もしない人は、成功もしなければ失敗もしません。
しかし「自分にも出来るかな」と希望を持って1歩、歩き出せばある日とんでもないところにいる可能性があります。
親の人生も、子どもの人生も、可能性は無限大なのです。
今記事を読んでいるすべての人の「才能がない」の壁を取り払い、希望に向かって歩き始めるきっかけになることを願っています。
参考書籍
非才!―あなたの子どもを勝者にする成功の科学
才能は関係ない、努力がすべて!