エッセンシャル思考に何度も出てくるフレーズ【より少なく、しかしより良く】これを問い続けるのが、エッセンシャル思考の生き方なのだ。
【より少なく、しかしより良く】をわかりやすく表してるのがこの図解です。
左が【非エッセンシャル思考】、右が【エッセンシャル思考】の生き方。人間使えるエネルギーは限られています。エネルギーを拡散的に使っているのが左の非エッセンシャル思考。集中的に使っているのがエッセンシャル思考の生き方です。
これを見た瞬間、自分は左だと直感的に思ってしまいました。同時に右のような1つに集中するなんて無理じゃないとも思ってしまいました。このときは。
エッセンシャル思考の3つの要素
エッセンシャル思考は、
- 見極める
- 捨てる
- しくみ化する
この3つによって【より少なく、しかしより良く】を実現していくのです。
この3つの技術を細かく具体的に解説されており、全部で20章もあり参考文献、引用も多くとても情報量が多い一冊です。
大多数のものは無価値である
その中で特に響いたのは、【第3章 ノイズ 大多数のものは無価値である】でした。
少し引用すると、
ある種の努力は、他の努力よりも効果が大きい。この仕事で、もっとも価値のある成果は何か?を考えることで本質がてくる。余計なことはせず、本質に向かって努力することで成果が増え、報酬も増える。まさに【より少なく、しかしより良く】を実現できる。
『もっと努力しろ』と言われてきた。努力の量を増やしても、いつか限界がやってくる。それ以上努力しても成果が増えないどころか、逆に成果が減ってしまう。「努力した分だけ報われる」というのは、多々の幻想だ。残念ながら、世の中はそこまで単純じゃない。
【より少なく、しかしより良く】のエッセンシャル思考でシンプルに生きるためには選択が必要なんですね。逆を言えば、選べないから、複雑で絡み合った人生になってしまうわけです。
ではなぜ選べないのでしょうか?
この本では、【できる】せいで【やらなくては】が増えていく。そう解説されています。
この言葉は会社員に刺さりまくる言葉ですよね。
仕事では、できないことは無理と言えるのに、できるからなんとなく引き受けちゃうことがいっぱいありませんか?資料の整理、データの集計、など見方を変えれば価値がなさそうな仕事っていっぱいあるんです。そう思っていても出来るせいで何も考えずに無駄なエネルギーを使ってしまっているのです。
『NO』を言うか言わないか
とはいえ、私のような会社員が仕事を全部【やらない】という選択をするのはムリなわけで…
ではどうするか?小さなことから始めればいいのです。
- 無駄だと思う会議に出席しない
- 愚痴ばかりの飲み会に参加しない
まずはこの辺から『NO』を言う練習をしましょう。そして新しく生まれた時間で何をすればいいのか頭を使い考えましょう。スマホゲームやテレビに使ってしまったら『NO』といった意味がなくなってしまいますからね。
まとめ
あなたの人生を【より少なく、しかしより良く】するにはどうすればいいか?簡単なようで難しい課題だと思いますが、決して不可能ではないと思います。そう思わせてくれたのもこの1枚の図解のおかげです。
エッセンシャル思考を知ってから、やらなくてはいけないことがたくさんあると感じるときほどこの図解を思い出します。
そして自分に問いかけるのです。
『今、何に集中するべきか?』
最後に、この本にも紹介されているメアリー・オリバーの有名な詩の一節を引用して締めたいと思います。
『教えてください、あなたは何をするのですか?その激しくかけがえのない一度きりの人生で』