【ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか】の著者ピアーズ・スティール教授は、『先延ばしは3つのタイプに分けられて、それぞれ原因があるよ。だから自分のタイプに合った対策をとらないと先延ばしは治らないよ。』って主張してます。
先延ばしグセがなかなか治らない、今まで色々やってみたけど改善しないって人は、自分の先延ばしタイプにあった対策ができていないのかもしれません。
先延ばしタイプ診断がまだならぜひしてみてください。簡単な質問で診断できます。
この記事では、【退屈タイプ】の原因と対策について詳しく書いていきます。
退屈タイプの特徴
【退屈タイプ】は、目の前の課題に価値を見出せず後回しにしてしまうです。
あなたにとって最低な仕事とは何でしょうか?おそらく肉体的に辛い仕事ではなく、”うんざりするくらい退屈な仕事”なはずです。
目の前の『やるべきこと』に価値を感じることができないため、楽しいと思えずモチベーションが無くなってしまいます。
そして、「やりたいこと」ばかりに手をつけ、『やるべきこと』はついつい後回しにしがちです。
しかし、『やるべきこと』からは逃げられません。いつもギリギリになってから手をつける先延ばしから、やるべきことはさっさと終わらせる人になりましょう。
【退屈タイプ】は、退屈なやるべき課題が楽しいと感じられるような工夫や戦略をとることで先延ばしを克服していきます。
退屈タイプの先延ばし対策
自分が嫌な『やるべきこと』に取り組むように仕向ける方法を紹介します。
自分に合った対策を取り入れてみてください。
ゲーム感覚で取り組む
つまらない課題だからモチベーションが上がらないなら、課題を難しくすればモチベーションが上がるんじゃない?っていう単純な話です。
例えば自分はデータをExcelに入力する作業がとてつもなく苦痛でした。だって、つまらないから。
そこでゲーム感覚で挑戦します。
- タイムアタックする
- 半分の時間でできないか?
- 動作を半分にできないか?
など考えながら取り組んでみましょう。
ゲーム感覚で取り組んだ結果、前任者が1件に3分かかってた入力を1分以下でできるようになりました。
Excelの関数やマクロを活用した結果です。
ゲーム感覚でタイムアタックで記録更新を狙い時間を短縮しつつ、Excelマクロのプログラミングの知識も手に入れ一石二鳥です。
楽しくなるような難易度を設定してゲーム感覚で挑戦してみてください。
接近目標に言い換える
ポジティブな長期目標を立てている人は先延ばししない傾向があるという研究があります。
そこで、
〇〇をしない、といった「回避目標」ではなく、
〇〇を実現する、といった『接近目標』に課題を言い換えてみましょう。
例えば、
×回避目標→「課題に手をつけるのを遅らせない」
◎接近目標→『早めに課題に着手する』
ちょっとしたことですが、言い方一つでモチベーションが上がるなら試してみる価値はあります。
エネルギー戦略
マラソンを走り切った後にもう一度マラソンを走る元気が残っていないのは誰もが知っています。
『やるべきこと』も同じです。一日の終わりの疲れきった状態では出来ることもできなくなります。
エネルギーを使い切る前に『やるべきこと』に取り掛かりましょう。
目が覚めてから4時間程度が最もやる気が高まると言われています。一日の最初に先延ばししてしまいそうな『やるべきこと』を持ってくる工夫をしてみてください。
プランB戦略
本来おこなうべき課題という「怪物」の力を借りて、他の小さな課題に自分におこなわせる戦略です。
例えば自分の場合はブログを書くとこがやるべきことなのですが、なかなか文章が進まないことがあります。
そんなときは、ブログを書くことに比べれば楽しく感じる小さなことの『本を読む』という行動を自分にさせる、という戦略です。
ブログを書くことが自分にとって重要な課題だが、もし書けないなら本を読む、と言う約束を自分とします。
大きな課題を避ける代わりに、小さな課題をこなす取引です。
ただし、『やるべきこと』から永遠に逃れられるわけではないことを忘れてはいけません。
ご褒美戦略
自分にご褒美あげてますか?
せっかく頑張ったのに自分を評価しない人が多いです。
頑張った自分にはご褒美をあげる、すると楽しい嬉しいと感じる。これを繰り返すことで、『これをがんばればご褒美が待っている』と大きな課題に取り組むモチベーションになります。
これを【勤勉さの学習】と言います。
『やるべきこと』をクリアしたら自分にご褒美をあげましょう。
ご褒美リストを作って、達成できたらその中から自分にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
情熱を燃やせる仕事
楽しいと感じることは苦にならない。
なら楽しいと感じることを仕事にしたらどうでしょうか。毎日楽しくて先延ばしとは無縁の人生が待っているかもしれません。
例えばゲームが大好きで何時間でも出来るなら、プロゲーマーという職業はまさに天職です。
【科学的な適職】と言う本によれば、自分の幸福が最大化される仕事が良いとされています。
満足感、喜びをたくさん感じる、ネガティブな感情を減らしてくれる、そんな職業に思い切って転職することで人生も先延ばしも改善出来るかもしれません。
ただそう簡単な話ではないのですが、選択肢の一つとして転職も先延ばし改善には効果的だということです。
楽しそうな職業をリストアップしてみて、その中で自分の長所・能力を活かせる職業がないか考えてみる価値はあります。
先延ばし【退屈タイプ】のまとめ
目の前の課題に価値を見出せず後回しにしてしまう【退屈タイプ】の先延ばし対策を紹介しました。
まとめると、
- ゲーム感覚で取り組む
- 接近目標に言い換える
- エネルギー戦略
- プランB
- ご褒美戦略
- 情熱を燃やせる仕事に転職
先延ばししてしまいがちな『やるべきこと』が少しでも楽しく、価値を感じられるようにすることがポイントです。
試してみて、自分に合うものを見つけてみましょう。
参考書籍
ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか