【SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える】を読みました。
シンプルなルールがいかに素晴らしく、効果絶大かということを教えてくれる内容でした。
なかでも、『単純な答えとシンプルな答えは違う』ということが仕事でも私生活でも大事だなと考えされられました。
多くの人が、[単純=シンプル]と勘違いしてしまっているんですよね。
単純とシンプルの違い
単純とシンプルの違いわかりますか?
SIMPLE RULES 監訳者はジョブズの言葉を引用して次のように説明しています。
単純なルール
目の前で起こっていることに対する表面的な答え
シンプルなルール
物事の原因を解決する本質的な答え
シンプルなルールとは、『美しくて簡潔明瞭で、見事に機能する解決策』ということなのです。
しかし、現実は問題に表面的に対処していくうちに複雑になってしまい混沌としていることが多くあるように感じます。
なぜ多くの人はシンプルなルールを作れないのか?それは簡単なことではないからです。
シンプルなルールにたどり着くには
一朝一夕で『美しくて簡潔明瞭で、見事に機能する解決策がシンプルなルール』はできるものではありません。
ポイントは3つ
- とりあえずルールを作って試してみる
- 失敗から学び改善
- 時代の変化にあわせアップデート
新しいルールはとりあえず試してみる
新しいルールや対策は試してみなければ効果はわかりません。
複雑なルールでは上手く機能しない可能性があることを忘れずに、シンプルなルールを作るように心がけましょう。
失敗から学び改善する
最初からシンプルで素晴らしいモノはできません。
ジョブスもiPhoneを簡単につくったわけではありません。数多くの試作機からダメなところを改善していってシンプルで美しいiPhoneが完成したのです。
大事なのは上手くいかなかったことを認めて、次に繋げる改善をおこなうこと。
時代の変化にあわせアップデートする
時代が変わればルールも変わります。
いつまでも同じルールが最適とは限りません。
しかし、時代に合っていない、古くさいルールが残ったままになっていることは珍しくないです。
ルールは作ったらはい終わりではダメということ。状況にあわせてアップデートしましょう。
ブラック校則が出来上がる理由
現代社会の複雑でよくわからんルールの代表といえば、『ブラック校則』ではないでしょうか。
ブラック校則は、
- 一部の不良生徒に対し表面的な対策ルールを作る
- 一度作ったルールは改正しない
- 時代に合わせてアップデートされない
といった理由で残ってしまい、現代で問題視されてるんですね。
『時代に合わせて更新、失敗を認めて改善、表面的ではなく問題を本質的に解決するルール』づくりはやはり難しいものです。
参考にすべき素晴らしいシンプルルール
参考に素晴らしいシンプルルールを少し紹介します。
救命ルール【トリアージ】
トリアージとは、多数の傷病者が同時に発生した場合、傷病者の緊急度や重症度に応じて適切な処置や搬送を行うために、傷病者に治療優先順位を決めることです。
トリアージを実施する前と後の戦争でのあアメリカ軍の死亡率は、42%→10%まで下がっています。
もちろん医療の進歩も貢献していますが、トリアージを行うことで処置か必要な人に適切に治療を行えた結果でしょう。
【赤黄緑黒の4色で優先順位をつける】というシンプルなルールは一刻を争う救命救急の現場では大きな力を発揮しています。
泥棒が狙う家を決めるルール
服役中の重要窃盗犯に家の外観写真を見せて、「あなたなら、どの家を狙うか?」という調査が行われました。
泥棒たちは防犯システム、身を隠せる木や塀、カギの種類などには関心を示さなかった。
泥棒たちが狙う家を決めるたった一つのルールは、【外に車が止まっている家は避ける】だけだったのです。
まさにシンプル。泥棒にとって一番厄介なのは家主がいること。
家に人がいないを判断する素晴らしいルールなんですね。
逆を言えば、どんな防犯対策よりも車を置いておけば泥棒に狙われる確率はかなり低くなるのです。
シンプルルールまとめ
シンプルに考えられる人は、最初からシンプルな答えが出てくるものだと思っていましたが違うのです。
大事なことは考え続けること。もっとシンプルにできないか?もっとルールを少なくできないか?と問い続けなければシンプルな世界には到達出来ないのです。
混沌とした複雑な世界を抜け、シンプルな世界へと進みましょう!
参考書籍
SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える